「高い所からあけぼのの光が我らを訪れ、暗闇と死の陰に座している者たちを照らし、我らの歩みを平和の道に導く。」(ルカ1:78-79)
1984年4月8日に土気集会所として教会が創立されてから38年が経ち、今日から39年目の歩みを始めました。私たちの信仰の先達はこの地に十字架が立つことの喜びを胸に、いろいろな困難に出逢いつつも高津戸町2-55の借家から出発したのでした。1986年に土気伝道所となり、1987年に現在の地に会堂が建てられました。その時の土地探しや建築の苦労が20周年誌に記録されています。多くの受洗者と転会者を与えられて宣教の業が進み、2010年1月には現在の新会堂を献堂しました。
新会堂の礼拝堂は設計者の田淵諭氏によれば、中世ヨーロッパの修道院の礼拝堂の光がコンセプトになっています。光と聞くと非常に明るい礼拝堂を思い浮かべ、そのイメージに対してこの礼拝堂は少し暗いと思われるかもしれません。私は昨年、赴任した当初にそのような印象を受けたのですが、田淵先生にお話を伺ってみて勘違いに気づきました。暗い世をキリストの光が照らすように、光が礼拝堂に差し込むのです。その光によって祈りの空間が生まれます。
私たちの39年目の歩みはどのようなものになるのか分かりませんが、光なるキリストが導いていてくださることを礼拝堂の光の空間に感じつつ、キリストの導きに信頼して歩み続けたいと思います。