6月11日牧師室より

教会の玄関の横にヤマユリが沢山の花を咲かせています。マルタの会の人たちのお世話に応えてくれているかのように活き活きと綺麗な花です。花にはいのちがあり、やがてはしぼんでしまうから美しい。

「花のいのちは短くて、苦しきことのみ多かりき」とは林芙美子が色紙などに好んで書いた短い詩です。ノートルダム清心女子大学の学長・理事長だった渡辺和子シスターはこの詩について次のようなことを書いています。

『輝くためには燃えないといけないし、燃えるためには必ず痛みや苦しみがある。苦しいことの多い生命であったとしても、または短いいのちであったとしても、咲いたということに価値があるのである。短いにもかかわらず、苦しいことが多いにもかかわらず咲くのではなくて、短いからこそ、苦しいことが多いからこそ咲くのである。花の美しさは、そのはかなさ、健気さにこそあるのである。限りある生命ゆえに惜しまれ、いとおしまれるのだ。短い限られた生命なればこそ、その間、輝かせないといけない。内側から人が輝くために必要なもの、それを「愛」という。』

今日は子どもの日・花の日です。神さまは私たちすべての父ですから(ロマ4:16)、私たちは幾つになっても神さまの子どもです。神さまはこの世のすべてをお造りになっただけではなく、私たちを愛し、その愛を私たちに注いでくださいます。