過去の季刊誌『風』を見ていたら2004年春季号(第9号)に『土気あすみが丘教会の10年後』が特集されていました。この頃は会堂建築の夢に溢れていた時期だったようです。それから6年後に本当に新会堂が与えられました。
この『風』第9号に空閑厚憲牧師は「信仰とは……見えない事実を確認することです」(ヘブル11:1)の聖句を引用して、「この御言葉は夢とか幻(ヴィジョン)とか呼ばれるものが現実化する過程を証ししている」と示されました。そしてキング牧師の『私には夢がある』の説教を取り上げ、彼の壮大な夢は公民権(すべての国民が国政に参与する権利)として実現したことを記しました。この号には人々の壮大な夢や幻が記されており、振り返ればこの夢や幻には現実になったものが含まれていることを知ることができます。
西千葉教会の松本廣牧師が開拓伝道の幻を語った時の言葉は『教会は宣教の幻を抱くことによってのみ、絶えず生かされ、成長し、進展していくのである』だったそうです。この幻は私たちにも与えられ、今も引き継いでいるはずです。もし教会がこの幻を失いつつあるとすれば、それは神の約束を信じられなくなっていることではないかと顧みなければならないと思います。
神は私たちの不従順さえもご自分に引き受けて、私たちを憐れんでくださいます。私たちの力で夢や幻を実現させるのではありません。私たちに与えられた夢や幻を祈りつつ追い求めれば神は憐れみによって成就への道を開いてくださいます。