12月29日牧師室より

日本人の名前には意味が込められていることが多いようで、漢字を見ればその名前に込められた両親の期待や願いを想像することができます。キリスト者を両親に持つ子の名前には聖書由来の漢字が使われていることが多いと思います。私の子どもの名前には真理、光、希望の字をつけました。どの子も名前を気に入ってくれているようです。

イエス様の「イエス」という名は人気のある名前で多くのユダヤ人にこの名前がつけられたようです。そしてイエス様はユダヤ人の名前を呼ぶ習慣に従い「ヨセフの子イエス」(ルカ4:22、ヨハネ1:45)と呼ばれました。ただし新約聖書では出身地名を付けた「ナザレのイエス」という呼び名の方が多く用いられています。ちなみにイエス様の代わりに赦免された囚人の名はバラバ・イエスでした(マタイ27:16)。

しかしながら、「イエス」という名は天使がそのように名づけるように告げたものでした(マタイ1:21、ルカ1:13)。この「イエス」という名前はヘブライ語では「イェホーシュア」です。これはイャーシャアという動詞から生まれた言葉で、意味は「彼は救う」です。何と、「イエス」という名前に救い主のしるしが秘められているのです。ちなみに旧約聖書に出てくる指導者ヨシュアは翻訳名で、ヘブライ語ではイェホーシュアです。

イエス様にはキリスト(ヘブライ語のメシア)という称号が与えられていますが、名前にも救い主であることが示されています。神のなさることは個別の出来事のように見えて、すべてが関連しています。聖書には無尽蔵の真理が秘められていて興味が尽きません。