ナルドの香油を検索すると次のような説明があり、今日でも手に入れることができるようです。『ナルドは聖書にも登場するアロマ! 北インド、ネパール、ヒマラヤあたりの高度3000~5000メートルの山地に自生する高山植物から抽出した天然の芳香成分です。ナルドは古代エジプトやギリシャ時代から使用されていました。アロマテラピーの基本的な素材として、リラクゼーションやストレス軽減、睡眠改善などの効果が期待されています。』
イエス様の時代にはナルドの香油は遺体をお墓に納めるときに体に塗るために使われていました。とても高価でした。マリアはその香油を皆が食事をしているときにイエス様の足に塗りました。足に塗るというのはイエス様の全身に香油を塗るということです。マリアは知らずにイエス様に葬りのしるしをおこなったのでした。
私たちは死から自由ではありません。しかしイエス様はマリアの行いを「この人のするままにさせておきなさい」(ヨハネ12:7)と言ってお認めになられ、死に向かって自由でした。
イエス様にとって死が軽いものであったわけではありません。父なる神に見離されて死ぬということがどんなに辛いものであるかを知りつつ、罪人として死なれたのです。ナルドの香油が塗られ、イエス様は私たちの死の恐怖に対する戦いを始められました。このイエス様の恵みに感謝して、受難週を過ごしたいと思います。