私は2017年、神学生の時に本日の説教者である日本聖書神学校校長の神保望先生に引率されて神学生数人とフィリピンのネグロス島にあるシリマン大学神学部に研修に行きました。そこで水曜音楽礼拝に参加し、シリマン大学の先生と神学生達と一緒に沢山の讃美歌を歌って音楽礼拝を捧げました。驚いたことに讃美歌集の中に「さくら」の曲が入っていました。英語の讃美歌詞が書かれていましたので、「さくら」の曲に乗せて私たちもその讃美歌を歌いました。そして私たちは東日本大震災の後に生れた歌「花は咲く」を歌いました。シリマンの人たちはローマ字の楽譜を見てピアノの伴奏で、私達が歌ったのに続き、会衆一同で楽譜を見ながら一緒に声を合わせて歌いました。改めて音楽の持つ力を再認識することができて恵みにみちた音楽礼拝でした。
フィリピンは人口の40%が18歳未満の若い国で、どこに行っても子どもの姿がありました。山間部の教会に泊まったとき子どもたちが私たちのところに来て挨拶をするのに驚きました。フィリピンでは大人を尊敬する文化があるそうです。子どもたちは屈託がなく自然にそのようにしていて、失われた日本を見ている思いがしました。
フィリピンには山間部に暮らす人々の飲み水の確保という課題があります。神学部は神学的視点からこの課題に取り組み、神学部が主導して工学部と連携し、飲料水の循環サイクルを作り上げる働きをしていました。また経済的課題にも取り組んでいました。神学は社会を変える役割を果たすことを目で見て聞いて体験することができました。