10月15日牧師室より

10月31日(火)は宗教改革記念日です。世の中はいつの間にかハロウィンの日になってしまいましたが、教会は宗教改革をお祝いします。宗教改革記念日は今から約500年前の1517年にマルティン・ルターがドイツのヴィッテンベルク城教会の扉に95カ条の提題を貼りだしたことを記念するものです。

中世の教会は1500年の間に次第に聖書から離れ、功績によって神に正しい者とされるという行為義認の教えになっていきました。贖宥状は罪を犯した者が赦されるためのもので、それを買えば罪が赦されるとされていました。この贖宥状には修道士たちが世の人々の罪を執り成す祈りをささげていたという背景があります。それを教会が罪を赦す商売にしたのが贖宥状でした。

ルターは贖宥状の効力に関して疑問を突きつけ、罪を赦す権威を持っておられるお方は神以外にはないということを明らかにし、救い主であるキリストを信じキリストの救いに依り頼むことによって人は神に正しい者とされるという信仰義認の信仰に至りました。

しかしこれはルターが考え出したことではなく、聖書の福音書や書簡といったものにすでに明らかにされていたことです。聖書から離れてしまえば教会といえども間違いを犯すということを教えられます。いつの時代でも聖書をもとにせずに救いを考えることはできません。今日ではカトリック教会との間で理解が深まっています。