4月30日牧師室より

先週の「祈り」に続いて、「ゆるし」についてどのように語ればよいか、NHK『100分で名著』に出演したキリスト者で随筆家の若松英輔さんの言葉を紹介したいと思います。

若松さんはヨハネによる福音書8章4~11節の姦淫の女性の箇所を取り上げて「ゆるし」を説明します。一通り状況を説明した後、次のように語りました。「赦すというのは、その人がその人自身に戻れる機会を失わないということだと思うんです」。この言葉を聞いて、私はこんなに響く言葉があるんだと気づかされました。「ゆるし」はその人がその人自身に戻るチャンスなんだ、と知れば赦すことが出来そうに思えます。

そして彼は「私たちは自分の罪は赦して欲しいと神に願うわけです。だけど自分の心の中では私は絶対にあの人のことを赦さないって思うことってあるかもしれない。イエスは、それは逆だって。あなたが赦せばあなたの罪も神は赦してくれるだろうって。あなたは誰かを赦し得る力を持っているということをイエスは強調しました。」と付け加えました。これは、相手が詫びるなら赦そうという考えを打ち破ります。「あなたは誰かを赦しうる力を持っている」とは何と希望に満ちた言葉でしょう。若松さんの信仰が彼にこれらの言葉を語らせています。

私たちが福音を語る易しい(平易な)言葉を持つことは私たち自身の理解を深め、さらに、多くの人にキリストを伝えることができるようになることでしょう。