8月13日牧師室より

ここ最近は幻や夢のことを書いています。土気あすみが丘教会創立20周年記念誌『一粒の麦』の挨拶文に当時の夢が書かれています。それは宗教法人格取得と第一種教会への移行です。教会は宗教法人格を取得しましたが、もう一つの夢は色々な事情により叶えられていません。第一種教会の主な要件は現住陪餐会員がおおむね50人以上ということです。しかしこの要件は外見的なことに過ぎません。第一種教会を目指すということは、主が命じられた「すべての人を私の弟子にしなさい」(マタイ28:19)というご命令を忠実なしもべとして果たしていくことです。

昨今のDV、無差別殺傷、性暴力、誹謗中傷などはこの社会が神様への恐れを抱いていないことに根差しています。食べられない苦労、病気や障害、仕事の軋轢、子育てや介護の苦労、対人関係の苦労などを一人で背負って苦しんでいる人々のことが脳裏に浮かんできます。私たちが神の子として礼拝にあずかり御言葉をいただくことは大切なことですが、それに満足しているだけでは主の御心に適いません。共に主の食卓を囲むという聖餐に啓示されている主との交わりを多くの人が知り、一人で重荷を背負わなくても良いことに気づいて欲しいと願います。この願い抜きに一種教会の夢を持つことは人間的な欲望につながります。すべての人が主と共に生きるという夢は私たちに与えられています。だから教会は時が良くても悪くても、希望を持って人々に福音を伝えるのです(Ⅱテモ4:2)。